人狼文化祭2017 スタッフインタビュー
インタビュー foo(人狼文化祭2017 主催)
1.「昨年よりも大きく盛り上げていきたい」
仲村:では、さっそくですが宜しくお願い致します。fooさんは今年の人狼文化祭で主催ですね。
foo:はい。
仲村:まず最初にお聞きしたいのが、今年の人狼文化祭の目標です。具体的にはどういった目標を掲げられているのですか?
foo:今年の目標は、「昨年よりも盛り上げる」ことです。そもそもの話で言えば色んな人狼プレイヤーが交流出来る場を提供したいというのが人狼文化祭の目的です。人狼プレイヤーが楽しめる場をもっと増やすためにどうすればいいか、これを見据えて今年の文化祭はどうあるべきかを考えました。
仲村:なるほど。プレイヤーの楽しめる場を増やすために、人狼界隈を盛り上げると。
foo:こと対面人狼に関して言えば、人狼の専門店などが増えており、人狼ゲームの認知度も増えてきています。関西だけでこれだけの人数が人狼ゲームをプレイしているという事実も知ってもらいたいですね。
仲村:ありがとうございます。今後数年間の目標はありますか?
foo:全国のあちこちで同時多発的に人狼文化祭のようなイベントをやることですね。
仲村:日本全国各地ですか。
foo:そうですね。実は北海道でも人狼フェスといって、各人狼会がブースを出して、100人くらい集まったイベントがあったんですよ。そういうのを全国各地でやっていけたら楽しいだろうなと。
仲村:それは楽しそうです、夢が広がりますね。
foo:あとは人狼プレイヤー人口が増えていけばいいなとは思っています。あとこれは人狼HOUSEの方とも喋っていたことなのですが、ここまで人狼がメジャーになってくると、一つの文化を形成しているのではないかと思っておりまして。
仲村:もう、文化と言っても過言ではないですよね。
foo:なので、ゆくゆくは遊びに行く時の選択肢のひとつに人狼ゲームをやるというのが入ってきてほしい。更にその選択肢がここ関西からメジャーになっていってくれたら、これほど嬉しいことはないと思います。
2.「今年は企業にもガッツリ関わって貰っています」
仲村:ずばり、今年の人狼文化祭の特色どういったところですか?
foo:今年の特色は、企業の方々にも関わって頂いているところですね。人狼専門店の方もイベントに参加しています。
仲村:ただのスポンサーとしてではなく、ガッツリと人狼文化祭に関わってもらう形ということでしょうか?
foo:スポンサーとしてだけではなく、人狼専門店の方々にもブースを出してもらっています。企業と一緒にやっていくという形ですね。
仲村:具体的に出展された専門店は?
foo:今年は三店舗出て貰うことになっています。人狼HOUSEさん、人狼スタジオさん、スイーツ人狼ルーム@Okayamaさんにご協力頂いております。
仲村:3店舗も。
foo:実は今年の裏テーマは「企業と人狼会の共存」なんです。企業(人狼専門店)と、人狼会ってライバルと言えばライバルなのかなと思っていたんです。片方はお金取ってお店としてやっています、もう片方は無料でやっていますって…。これは相容れないのではと思っていたのですが、色んな方とお話している内に共存出来るんじゃないかなと思い始めました。
仲村:と、いいますと?
foo:お店の良さはいつでも人狼が出来る。いつ行っても人狼やりたい人が集まって人狼出来るという、専門店だからこそ出来るところがありますよね。一方、人狼会は気軽にいつもの仲間と人狼が出来る。この二つの良さがお互いに広がっていけばいいなと思います。まあそれは企業の方々に今年ブースを出した感想をちゃんと聞いたうえでの展開にはなりますが。
仲村:今年の人狼文化祭は、どんな反応が返ってくるかも未知数ですね。
foo:人狼文化祭をきっかけにお店に人が来たとか、文化祭でお店のことを知って貰えたとか、そういった交流があると、この人狼文化祭の意味も強くなるのかなと思います。
3.「上下で役職が違う、トリッキーな人狼カード」
仲村:今年の宣伝材料でのこだわりを教えて下さい。ポスター・フライヤー・人狼カード、様々なところにこだわりがあるようなのですが。
foo:そうですね。本当に色々工夫しましたが、特筆すべき点といえば「人狼カード」です。これは毎年一から作ってるんです。例えば昨年はタロットカードをモチーフにした人狼カードを作成したのですが、数もちゃんとタロットに合わせて22枚に揃えました。
仲村:かなりキッチリ作ってありますね……!
foo:それがかなり好評だったので今年も人狼カードを作ることになりました。今年は、「観測者」の人狼カードで、もちろん完全オリジナルです。
仲村:「観測者」?
foo:普通の人狼カードって1枚に1役職じゃないですか。でもこれは、1枚に2役職書かれているんです。上には村人、下には人狼とか。そして「観測者」という役職が能力を使うと、役職が反転して使ってなかったほうの役職になります。
仲村:え、じゃあ、元々村人だったプレイヤーがカードをひっくり返されて、人狼になったり役職持ちになったりするということでしょうか。
foo:そういうことです。それだけでだいぶトリッキーな人狼がお楽しみいただけるかなあと。普段の人狼とは全然違うゲーム性を高めていく形で作っています。もちろん「観測者」なしで普通にプレイできるようにも作ってあります。
仲村:お話を聞いているだけでプレイしたくなってきました(笑)。その他、ポスターのこだわりはどうですか?
foo:そうですね。ポスターもだいぶこだわっています。今回の会場は名村造船所という廃墟感のある場所です。人狼って廃墟とかのイメージがありますよね?そのイメージに合った場所でプレイ出来るんだよってことを、アピールしたかったんです。それで今回の会場の雰囲気を美大出身の人狼プレイヤーの方に依頼して描いて貰いました。
仲村:あの雰囲気、とても人狼に合っていましたね。
foo:そうなんですよ。そう言って頂けて嬉しいです。
仲村:ポスターの「大阪が人狼の聖地になる」というキャッチコピーは誰が考案したんですか?
foo:キャッチコピーはみんなで会議している中で産まれました。これだけ人数が集まるのだから、もう「聖地」と断言してもいいんじゃないかな、と。
仲村:約630人ですものね。もう、聖地と断言しても大丈夫だと思います。
foo:(笑)。
4.「企業とのタイアップはかなり神経を使いました」
仲村:次の話題に移ります。今年の人狼文化祭の準備中、最も大変だったことは?
foo:いろいろ苦労はありましたが、中でも一番大変だったのは、先程お話しした企業とのタイアップですね。そこの関係性やコミュニケーションには一番気を遣いました。企業に参加してもらう以上、運営側もしっかりと動いていますよとアピールしないと、企業としても参加し辛いですから。
仲村:なるほど。今まで以上にシビアに結果が求められるのですね。
foo:そうです。企業側にも参加してもらってよかったと思っていただけるように、しっかりとやっていかなきゃいけないですし、また来年も参加していただけるようにしていきたいところです。
仲村:なるほど。他に大変だったことはありますか?
foo:参加人数の多さに関わる問題ですね。今年は特に多いのですが、そこをコントロールしつついかにお客さんに楽しんでもらえるか考慮しなければいけないので。
仲村:今年はもう630人ですものね。キャンセル待ちの方を含めたらもうちょっといらっしゃるでしょうし。
foo:もうキャンセル待ちも枠が一杯でして、キャンセル待ちですらお断りしなければいけないほどになりました。場所のキャパシティも考えますと、どうしてもこういった対応になってしまうのが心苦しいです。せっかく参加したいと言ってくれたお客さんたちなので。
5.「チームに分けたことで、運営がスムーズに行った」
仲村:fooさんは、具体的に主催としてどのようなことを担当されているのでしょうか?
foo:主催として、特別何か行ったということはありません。しいて言うなら今年の方針を決めたりするぐらいです。先程言った企業とのタイアップなど、今年の方針をスタッフに共有して一緒に動くという感じですね。
仲村:なるほど。ちなみに、そのスタッフの方は何人くらいでしょうか?
foo:今は運営にガッツリ関わっているコアメンバーで10人くらいですね。その周りで企画したり、動いてもらったりしている方が30人くらい。会場設営メンバーなど細かな作業を行ってくれているスタッフも含めると、100人くらいはいます。
仲村:それだけ人数が多いとまとめるのも大変だと思います。何か工夫された点はありますか?
foo:今年はやることが沢山増えたので各班チームのように分けたんですね。チームに分けたことでやることが明確になり、仕事をシェアすることでスムーズに進めることができたのではないかと思います。
仲村:効率化できたわけですね。
foo:しかし、どうしても個人で業務量にバラツキが出てしまうので、そこをカバーするのに苦労しました。これは来年へ持ち越す課題かなと思います。
6.「さまざまな人狼会を見てもらい、参加してほしい」
仲村:文化祭の意気込みをお願いします。
foo:年々人数が多くなってきているので、一人一人にどれだけ楽しんで貰えるかというのを常に考えていきたいです。関西の特色として、会ごとにやっている人狼ゲームのルールや使っているカードが違うというのがあります。バラエティー豊かな色んな会を楽しんで貰える場であってほしいですし、一日中人狼をやってもらえる場であってほしい。ブースも28ブースありますので、1日ではとてもまわりきれません。なので、人狼文化祭で色々な会を見てもらって、それを通じて後日遊びに行ってもらいたいです。
仲村:人と人との繋がりの縁を繋げていく場所でありたいと。
foo:そうです。新しい繋がりによって、違った切り口の人狼会やコンテンツが生まれたりしたら面白いなあと。世代交代も起こっていくでしょうし。
仲村:高校生のプレイヤーも多いですものね。
foo:そう、中高校生のプレイヤーも多かったりするんですよ。年齢関係なくできる遊びなので、そういう人たちとも遊んでいきたいです。
仲村:新規層にもどんどん来て欲しいですね。最後に、人狼文化祭に来てくれるプレイヤーに対して、何か一言コメントをお願いします。
foo:自分が一番楽しくプレイ出来るスタイルは、ブースによって代わってくると思います。今までずっと人狼やってきた人も、他のブースに触れてみることで新しいプレイスタイルを発見出来るかもしれない。色んなプレイスタイルを試してみて、こっちの方がより楽しく出来たとか、そういう発見の場になってくれたら嬉しいなと思います。
仲村:本日はありがとうございました。